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出会い 1
「やっぱり見えるぞ、きっと洛陽船だ!」彼は河岸に向かって走り出しながら
「おーい!おーい!」と力の限り声を振り絞った。
しかしその商船は、彼を通り越し数百メートル先に掛けてある桟橋の麓へと進んで行った。
その船は豪華絢爛でどこから見ても「洛陽船」であることに間違いはなかった。
* ここで 問題です。
彼はなぜその洛陽船を待っていたのか?
彼はその日、念願のモノをほんの僅かだが手に入れることができました。早く家路につきたかったのだが、日が暮れてしまい、夜動くのは危険と思い近くの宿屋に泊まることにした。
最近、黄巾族と呼ばれる盗賊が夜な夜な出没して民家に押し入り金目のものを奪っていく。県軍の取り締まりも手が回らなくなってきていた。
夜半を過ぎた頃
「もしもし、お若い人!」「起きてくだされ!」
彼は身体を揺すられていたが、突如びっくりした様子で飛び起きて
「どうしたのですか?」
と振り返るとそこには宿屋の主人がわなわな震えながら外を見るよう促がしていた。
夜の闇を引き裂く様な荒々しい物音が近づいて、馬のいななきや松明の灯りがあちらこちらに見え隠れしている。
頭に黄色い鉢巻きの様なものを巻いた荒くれ者が数人
怒声を浴びせながら民家に出たり入ったり、
その度に人の叫ぶ声が・・・!
状況はのみこめた。主人が
「早く、お逃げなさい!」
大きく頷いた彼は、もの静かにその宿屋を裏口から山道へ逃げて行った。
問題1の答え
洛陽船の商人は彼に尋ねた。
「どうしてこんな高価なお茶を買うのですか?」
彼は、瞳を輝かせて
「母の喜ぶ顔が見たいのです!」
とにっこりと答えた。
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